健康法には大きく分けて2つの方法があります。
①健康と病気。どちらかに極端に傾いている時に逆方向から引っ張る方法と②体がどんな状態だろうと中庸からただひたすらに引っ張る方法です。 あなたはどちらが良いと思いますか?
所謂、薬や医療と呼ばれるものの多くは①に分類されることが多いです。効果が高く変化も出やすいものですが副作用や主作用よる弊害が起きます。 メディアに紹介されたり日常的に行う健康法や健康を気遣った食品、生活などは②の方が多いです。効果は低く変化もゆっくりですがその分体への負担が少ないのです。
もう一度聞きます。あなたはどちらが良いと思いますか?
多くの人はこういった話を聞くと②をまず選択します。しかし、いざ本番!となると①を選択する人が圧倒的に多いのです。 皆、何かを行ったからにはそれに見合った効果がすぐにでも自覚できないと続けることができないのです。 冷静に考えると②がいいと言っているのに①を行わないと納得しない。①でないと行った甲斐がない。②では続かない。なかなか変化が見えないから途中で止めてしまう。もし続けることができたなら①では得られない素晴らしい未来があるかもしれないのに、です。
基本的に①を行うのは急性期で症状が激しかったり、緊急の場合に用いることが多いのです。よく切れるメス。強い毒薬。力任せの治療のイメージを持ちます。
②は①とは逆のもので症状は激しくないものや慢性的なものに用います。バターナイフ、薬にも毒にもならない食べ物、良い流れを作りその流れに身を任せるといったイメージです。
①は効果が高いぶん、刺激の種類や刺激量の加減が難しく誤ると悪化したり別の病に移行したり最悪は死にます。悪化したからと言って慌ててリカバリーしてもそれが効かなかったり間に合わなかったりすることが多々あります。 ②は効果が低いですが刺激の質や量がいいかげんでよく、例え方針を誤ったとしてもすぐに修正が効きます。
ここまで読めば①と②の使い分けが解ってくるはずです。 ①も②も万能ではなく適材適所。患者の状態や資質などによってその場その場で使い分ける必要があります。 手術するのにバターナイフではできないし、捻挫した程度の日常の痛みにモルヒネを使うことなんてありません。
健康を維持するのに今自分に大切なのはどちらかというのは冷静に考えれば誰でも判断がつくはずですが病人にはなかなかそれができません。特に、痛みやコリ、痺れなどの治療をする医療にかかるとすぐその場で治らないと気が済まない人がいます。とにかく今の苦しみから逃れたい一心で冷静な判断ができなくなっていると思えます。 そのための相談役として医療者がいるわけで、効果の高い医療をむやみやたらに乱用しないように医師というライセンスがあるのです。それは結局、患者の命を守り健康を維持するのに必要なことだからです。 だから風邪を引いて病院に行ったのになにも薬がもらえなかった!あそこはヤブだ!!とか言っているのは見当違いかもしれません。 膝が腫れて病院に行ったら大量に痛み止めの湿布が出された!サービスのいいところだ♪とか思うのも一度考え直す必要があるかもしれません。
動物的、刹那的に健康欲求を満たす①と理知的、継続的に健康欲求を叶える② どちらも大切ですが今、貴方が健康になるために必要なものは果たしてどちらですか?
つづく…