たま~に聞かれます。

「この肩こりは何回で治りますか?」 「自分の腰痛は何回で治りますか?」

 

私は神では無いので分かりませんよ…。応えられるのは目安だけです。

確かに、簡単な病。肩こりや腰痛などは一度、または数度で治ることもあります。 

しかし、鍼灸院に来ようと思い立つ人は大抵、長患いしてる人が多いのです。 病期が長いと病自体が複雑になりやすく患者本人が気づいていない症状や体調不良があり、それが肩こり、腰痛の元になっていると言うことも多くあります。

その場合は、原因を取らないと一時的に軽くなるだけで、すぐに再発です。 これでは治ったとは言いません。

 

治療家の間では、一般的に「患っていた期間と同じだけ治るのにかかる」と言われています。

つまり、早く治したいと思うならば、早めに治療に来てくださいということになります。

 

これは西洋医学でも同じですね。

治療とは東西を問わず治るまでの期間を知識と技術で短縮することが目的であって、一発で消してしまう魔法ではありませんから、すぐに治らない病はどこに行ってもすぐには治りません。

最近は、治療業界も誇大広告が多い上に自分に不利益なことは隠すのが当たり前ですから、あま~い言葉に惑わされないようにする必要があります。肩こり、腰痛一つとっても「病」は一般の人が思っているほど簡単に治ったりはしません。現代医学に起こっている実際を鑑みればそれを証明しているでしょう。

だから医療者は勉強を続け、臨床を積み、少しでも早く病を治せるように試行錯誤するのです。患者さんもそれに協力しないと非効率なだけです。 決して、治療者のウデだけで治してるのではありません。 「金を払うのだから今すぐ治せ」と言われてもムリなものはムリです。

 

医療は、未知、未解、不確定の部分があまりに多いために結果に絶対の保証をしないのが当然なのです。 そのため、よほど悪質でない限り、結果がでなくてもお咎めを受けることはありません。咎めようとしても法に守られます。 ただ、効かないと廃れていくだけなのです。

最低限のウデも知識もない治療者に当たってしまった不幸に見舞われた場合はこの限りではありませんが…(笑)