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前回はもう少し医者を信じようよ?という話をさせて頂きました。 じゃあ医者の判断を鵜呑みにしていいのか?という話が今回のものです。

医者はとにかく忙しいです。大量の患者が毎日押し寄せてくるのでいちいち細かい話を聞くことはできません。 しかし、判断をミスするわけにはいかないのです。 医者の出す薬や処置は体に対する効果が大きいですからミスすると取り返しのつかないことになる可能性もあるのです。 そこで出てくるのがコンピューター。 検査結果を数字や画像で表して医者に正しい情報を与えてくれます。

ハッキリ言ってとても効率的です。しかも、もし治療の結果が思わしくなくても治療の根拠となった証拠はバッチリ。 エビデンスだってありますよ。 万が一訴えられたって敗けません!


理想的な医療だ。

と思って作ってみたら あれ?患者の不満が募ってる?!と言うのが現代です。


これはよく言われることですが現代の医者はを治しているのです。 しかし、本来、医者の役目は病を治すことではなく病んだを治すことなのです。

病は人の一部に起こっている現象です。 なので人を見ずに病を治そうとするのはかなりのムリがあります。

検査数値の異常値が病 正常値は無関係 
画像に所見ありが病 所見なしが無関係 

この見方から出る答えが「悪いところを治せばいい。」という考え方。しかし生き物の体は部品を交換するようには治せないので異常が出ているところだけを目標に薬などで正常に近づけようとすると異常を示していない所が副作用を起こしてしまう。 薬の大部分は基本的に全身に効くため、悪いところだけに効かすというのはとても難しいのです。

異常なところだけでなく、その「人」の体を具合を見て適切な治療を行い「病」を治す。こうしないと医療の質と患者の満足度は上がらないでしょう。
しかし、現代の医者はその術を持ちません。多すぎる患者。判断ミスを起こせない現実。効率的に確実に医療を提供するには良い意味でも悪い意味でも「フローチャートに沿ったルーチンワーク」これが一番間違いないのです。



薬について
薬の使用が短期間なら異常でない元気な部分は頑張って薬を解毒するので副作用は出にくいです。しかし、長期にわたって使い続けると元気な所も疲れてきて、とうとう解毒しきれなくなって副作用が出てきます。つまり、病気でない部分が弱い人は副作用が出やすいということ。
なので小児や高齢者ほど薬を減らさなけれればならないと国も心ある医者もそう唱えてますが現実には反映されてません。

これはこれで問題なのですが、副作用の部分だけを大きく取り上げて話をするのは誤っていると思います。 多くの人が薬の効果で治っているのですから。

医者が選んで使うフローチャート上に載ってる人は薬がよく効き、載っていない人は効かない。これだけのことです。 副作用が出るかどうかは医者の見ない「その人の病気でない部分」の強さなのである意味、運任せ。長く使えば使うほどリスクが高くなるというだけの事。


ここまで読んで頂けた方にはわかると思いますが、医療は完成された絶対的なものではありません。不確定要素ばかりです。医者は確かに良く勉強していますがも薬も人体もそもそも判っている事のほうが少ないのです。だから分かっていない事をどれだけ勉強しても分からないものは分かりません。

よく分かっていない人体の
よくわからない病に
よくわかってない医者が
よくわからない薬を出してる。


これが現実ですが、全てを理解し100%確実な治療を行うことなどは絶対にできません。恐らくこれは永遠に変わらないでしょう。

医者だって人間です。どれだけ勉強していても間違えることだってありますし知らないものはわかりません。 それでも仕事の都合上、仕方なく適当な病名をつけることもあります。西洋医学は一度病名がつくとフローチャートに乗って大体決まった治療が行われますが、こういった場合は往々にして効きません。 当たり前です。良くわからない病に仕方なくつけた「病名」がそもそも現実の「病」と異なっているのですから…。 それでも薬を漫然と使い続けるとそのうち副作用が出てきます。

これを誤診と責めてはいけません。

わかっていない病気だったのだから仕方ないのです。


医者に告げられた病名が真実とは限りません。 医者が指示した治療法を行わないといけないわけでもありません。 

何を信じ何を行うか。それは患者自身が自分の責任において決めることです。 自分の体を良くするも悪くするも他人のせいではありません。全て自分次第なのですから。