良くも悪くもその人の人生を決めるのは体質です。
今現在が病気だろうが健康だろうが体質によって人は生活を自分にとって、より快適なものに工夫しているでしょう。 食べ物も買い物も、いつもの考え方ですら、生活の全ては体質が知らず知らずのうちに関わり判断基準に影響を与えています。
もちろんそれが快適だというのであればそれで良いでしょう。 しかし、このページにたどり着いた方はおそらく今の自分の体質が嫌いなのではないでしょうか? そして、できることなら体質を改善したいとお考えではないのでしょうか?
体質はたとえそれがどんなものでも、きっかけと努力で変えられるものです。
成長過程での肥満体質
太りやすい体質は子供の頃に作られると言われています。一般的に脂肪細胞が増えやすい時期が決まっているとされ、「妊娠後期の3か月間」、「生後1年まで」、「思春期」において脂肪細胞が増し、肥満になりやすい時期です。 また、一度増えた脂肪細胞は減らないとも言われており、この時期に気をつけて太りすぎないことが今後の人生の体質を決めるとされます。
では、子供の頃にできた体質は一生変わらないのか? 上記ではまるで一度決まった体質が変化しないような内容となっていますが、これは現実的ではないでしょう。 事実、人の体質は必ず変化しますから。 但し、改善されても子供の頃に太らなかった人に比べて太りやすい傾向は残るかもしれません。
遺伝子別の肥満体質
東京大学先端科学技術センターの研究では、体質遺伝子といわれるものがありその変異の影響で太りやすいとされる考え方もあります。
「糖質の燃焼に関わる遺伝子」 「脂質の燃焼に関わる遺伝子」 「たんぱく質の合成・分解に関わる遺伝子」 「過食の傾向に関わる遺伝子」 「体脂肪の付きやすさに関わる遺伝子」 「糖質の吸収に関わる遺伝子」を検査によって調べると肥満タイプは96種類に分かれるとされます。
ここまで来ると肥満はまるで遺伝子病だと考える事もできますが、遺伝子の変異は体の中で当たり前に起きているものです。 その排除機構や、新しい遺伝子を生み出す働きを正常化することができれば改善も可能です。
肥満体質改善
他にも心理的な要因。 環境的な要因。 肉体的な要因(病変) ホルモンや自律神経などの要因もあるでしょう。 それらを含めて一般的には体質と呼ばれていることと思います。
原因が以上のどれであっても、実際の治療には食べ物に関わる改善、排泄に関わる改善、エネルギー代謝に関わる改善などを行う必要があります。 その結果、身体の中で起こるエネルギーを貯めすぎてしまうという状態、体質を改善するわけです。 鍼灸ではこのようなものを体と心の両面から手を付けて行きますが、当然、患者さんの努力も必要です。 どんな治療をしていても無制限に食べていては絶対に治りません。食べ過ぎでは肥満体質でなく普通の人でも基本的に太りますから。 逆に食事制限をしっかりと行っても太ってしまう人が体質改善の必要がある人だともいえます。
太る体質は高血圧や高血糖などの別の病気のリスクも高まります。 なるべく早いうちに体質改善を行い健康寿命を伸ばすことに気をかけていることが今後の幸せの近道と言えるでしょう。