腱鞘炎と言えば手首がもっともポピュラー。 ドケルバン病ばね指も発生する症状と部位が少しずつ違いますが基本的には腱鞘炎の類。 同じようなものです。

腱鞘炎の患者さんに思い当たることを聞けば必ずと行っていいほど「使いすぎ」を申告されます。 鍋を振りすぎた。赤ちゃん抱きすぎた。草引きしすぎた… もちろんそういったことで起こることはありますが、腱鞘炎はエストロゲンの低下によって起こりやすくなると言われています。

エストロゲンとは女性ホルモンの一つで月経周期に強い影響を与えるホルモンとして有名ですが、他にも様々な影響を体に与えていると言われるホルモンです。

 

とりあえずはWikipediaから抜粋

エストロゲンはステロイドホルモンの一種であり、その受容体(エストロゲン受容体:ER)は細胞内にある。エストロゲン-受容体複合体は核内へ移動し、特定の遺伝子の転写を活性化する。エストロゲンの受容体は全身の細胞に存在し、その働きは多岐にわたっており、その解明にはまだ時間がかかりそうである。一般的に知られているのは、乳腺細胞の増殖促進、卵巣排卵制御、脂質代謝制御、インスリン作用、血液凝固作用、中枢神経(意識)女性化、皮膚薄化、LDLの減少とVLDL・HDLの増加による動脈硬化抑制などである。

また、思春期における身長の伸びはエストロゲンの分泌が促進されることで起こっている、同時にエストロゲンは骨端線を閉鎖させる作用もある。その結果女性の場合、思春期における身長の伸びは男性より早いが、骨端線の閉鎖も男性より早いため結果的に成人男性より平均身長が低くなる。一方男性でエストロゲンが作用しない場合は高身長になりやすい。家畜においては受胎を阻止するために、交配後2-48時間以内にエストロゲンを注射することが効果的であることが知られている。

近年の研究では心臓の保護効果も発見されており、心筋梗塞などの心疾患を防ぐ効果があると考えられている。ただし、ホルモン補充療法は近年の大規模臨床試験において副作用が指摘され、動脈硬化や骨粗鬆症に対しては他の治療法が推奨されている。

いろいろと難しく書かれていますが、簡単に言えばエストロゲンは女性的な柔らかい組織を造る働きを持つということでしょうか。 柔らかい柔軟な組織と適度な脂肪は運動摩擦による抵抗耐性を強くできると考えれば腱鞘炎の発生に影響を及ぼしそうです。エストロゲンの低下によってあまりにも油気の亡くなったパサパサの組織だと日常生活でちょっと手を使うだけで腱鞘炎になってしまうのでしょうね。 因みに男性でも基本的には同じです。ただ、女性の方が腱鞘炎になりやすいのは女性が男性に比べてエストロゲンに大きな影響を受けるからです。

自分でできることは痛む部位を動かさないこと。 ホルモンバランスを正すために生活を見直すこと。 病院なら消炎鎮痛剤の使用や症状が酷ければ手術。 鍼灸治療でも局所の炎症と痛み取りに加えてホルモンバランスを整えるための治療。 それぞれ手法は違っても主な治療方針は同じです。  何を選ぶかはあなた次第。 治ればなんでも良いので悪化して手術になってしまう前に早く治してくださいね^^