東洋医学と西洋医学の差はなんでしょう?
どちらも治そうとしている対象は同じ人間です。もし、同じ病を診た時にどちらでも治ったとしたらその差はありません。 それはきっと、どちらもおんなじ方針で治療しているからです。
西洋薬と漢方薬。注射と鍼灸などの方法に大した意味はありません。 方針に意味があるのです。
東洋医学と西洋医学は発生した場所が違うからその根底にある文化が違うのです。
英語にはない日本の言葉があるように。
日本語にない英語の言い回しがあるように。
その文化を片方からだけの知識で見るから、もう片方の言っている本心が読み取れないだけです。
西洋、東洋を問わず、専門家になった人は自分の考えに凝り固まっていくことがままあります。
自分の理解できない事を否定し、自分の知っている言葉だけで理解しようとし 時にはプライドが高くあり相手を理解しようとする姿勢の邪魔をします。 仲間意識も芽生え自分の専門分野の人間同士で集まりその立場を強固にしようともします。
東洋医学が主流の時代には西洋医学は嫌悪されました。
西洋医学が主流のいまは東洋医学が不思議なものに見られています。
しかし、どの時代にも折衷派という者が必ずいて両方のいいとこ取りをしようとするのです。 そのためには両方の事を理解しないといけません。
人を治すという目的は同じなのに方法論で揉めるなど馬鹿らしいことです。患者にとっても治療者にとっても何もメリットはありません。
方法によって得手不得手がある以上、それを理解してより良いと思える方を行う。そのために、お互いに仲良くして情報交換。
これが理想です。
しかし、専門細分化が突き進む現代ではどんどん難しくなっている印象です。
細分化し過ぎると一般の人にはその差が理解しにくくなり、どこにかかればいいかの取捨選択が難しくなる。
なにより、対象となる患者の絶対数が減っていくわけですから医療機関は今よりもさらに患者を奪い合い、囲い込みなどが進んでいく。 その結果はやはり患者の不利益でしょう。
西洋、東洋共に、医療の技術はどんどん進歩していっても専門バカが増えるばかりで実際には救えない患者が増えていく。 こうならないかと危惧しています。^^;