膝の痛みに効くとされるグルコサミンとコンドロイチン。超有名なこの2つの成分の効果は…
Glucosamine/chondroitin Arthritis Intervention Trial から、膝の痛みが20%低下した(効いた人)有効率を示すと
グルコサミン 64%
コンドロイチン 65%
グルコサミンとコンドロイチン 66%
おぉ!グルコサミンよりコンドロイチンが効いて、2つとも使えばさらに効果があるのか!? と考えたアナタ。 ちょっと待ってください。 実は…
プラセボ 60%
偽薬を使っても殆ど同じくらいの人が痛みの軽減を体感しています。 普通はこのていどの差は薬の効果としては疑問がありますが…
貴方はこの結果をどう見ますか?
4~6%なんて誤差の範囲だと思えばグルコサミンとコンドロイチンはほぼ無効です。
4~6%でも十分有効だ!と考えれば立派な薬です。
因みに完全な薬であるNSAIDs レコキシブの値は70%です。
さて、一応、グルコサミンとコンドロイチンは近年では疑似科学として取り扱われることが多くなりました。 製薬会社も整形外科もサプリメント会社も散々煽っていましたが思ったような効果が出ていないということなのでしょう。 コロコロと医学常識が変わる。 このあたりが西洋医学のいい加減なところです。
じゃあ何がオススメか?
Clinical Evidenceから
有効
運動、理学療法
NSAIDs(内服)
有効な可能性が高い
ステロイド(関節内注射)
ヒアルロン酸(関節内注射)
装具
NSAIDs(経皮)
鎮痛薬(内服)
テーピング
ステロイド、ヒアルロン酸、NSAIDs、鎮痛薬は注射、外用、内服を問わず効果は一時的。
ここで結構重要なのは薬品を使った治療では効果はどのようなものであれ一時的だということです。 実際、変形性膝関節炎は痛みを止めても原因が治るわけではないのでその場しのぎにしか過ぎません。
薬による副作用や効果の継続時間の少なさを考えるならば薬だけに頼らず、有効な手段と言えそうな運動、理学療法や装具、テーピングを主な治療において行うほうが良いと思えてしまいます。
鍼灸は…
有効性不明となっていました(爆)
鍼灸と言えば、肩こり、腰痛、膝痛が代表的な疾患。 まぁ、同じ鍼灸と言っても痛い膝に刺すのか、他の理論を使って別部位に刺すことで疾患の原因を治そうとするのかによっても効果効能が随分かわってきます。 方法や施術者によっても結果がコロコロと変われば、このような評価法ではなかなか画一的には定められないのかもしれませんね。