クラウドでのAI診断型心電図
心電図の詳細な読み取りは難しく、危険な心房細動などを起こすもの。過去に起こしたものを察知、断定するのは困難です。その結果、日本でも100万人近い規模の心房細動患者が未診断なのだそう。 こういった問題を解決するAIが実用化されそうです。
心電図を病院で取ることは多いですが、数十秒程度しか計測しません。なので測定時に不整脈が現れないなんてのはザラです。仮に測定中に期外収縮が起こってもそれが本当に問題のある不整脈かどうかを判断するのは難しいです。 24時間ホルター心電図もありますが、心房細動の痕跡や将来的に起こる可能性を精査するのは困難です。 と、心電図機器自体には特に問題はないですが、読み取りの側、ヒトの限界があるといえます。
心電図解析ソフトウエア「SmartRobin」
カルディオインテリジェンスという会社が開発したようです。 心電図データをクラウドサーバーへ送り、上室性期外収縮や心室性期外収縮、RR間隔などを解析して不整脈やそれらが起こっている時間帯を示す機能があり、医師の診断をサポートします。将来的には心臓以外に原因がある不整脈も診断可能とか。
このソフトにより、過去に起こった危険な期外収縮の有無、将来的に起こる可能性を診断できるようです。つまりは重篤な発作が起こる前に先回りして治療できるということ。 期外収縮は脳梗塞などの取り返しのつかない病の原因でもありますから、人の健康寿命の維持に大きな貢献をすることが期待できます。
きっとこんな問題が起きる
不整脈は健康な人にも起こり、100回心拍すれば一回くらいは起こっています。病的なものでないので心配は無いですが、不要に怖がる人が現れるかも?
また、未然に発作を防ぐということは本人には自覚症状はなく、有っても微細なので多くの人は気づいていないでしょう。将来、この検査がされたとして、病的疑いがあるとなった人が素直に生活指導に従ったり薬を飲むでしょうか? 異常を感じていないのに心臓の薬を飲むべきと言われると多くの人は強いショックを受けて引くかもしれません。 他の検査値も出してきて、心臓は一発で取り返しのつかない状態になりますよ?と強めに脅すしかないのかな(笑)
しかし、技術の進歩は喜ばしい。 実用化されたらきっと多くの人の命と人生を救います。 私の心電図も是非診てほしい。早く街の個人病院でも利用可能になるよう頑張って開発してもらいたいです。