エシカル(ethical)とは、「倫理的」「道徳上」という意味の形容詞である。 つまり、「法律などの縛りがなくても、みんなが正しい、公平だ、と思っていること」を示す。 近年は、英語圏を中心に倫理的活動を「エシカル(ethical)○○○○」と表現し、エシカル「倫理的=環境保全や社会貢献」という意味合いが強くなっている。

Wikipedia

近年、英語圏の国で流行っているそうです。先日のNHK放送でも取り上げられていました。

日本でも既に消費者庁がエシカルラボというシンポジウムを。各地でエシカル宣言なるものを行っているようです。

エシカルビジネス エシカルライフ エシカルファッション エシカルフード… なんだか何でもかんでもエシカルにすればよいのか?と思えてしまいますw

さて、我らが鍼灸をはじめとした東洋医学、東洋文化はエシカルのハシリみたいなものでしょうか。 なんといってもその成り立ちは儒教の影響を強く受けていますから。  その理念は「修己治人(己を修め人を治む)」であり、意味としては「自己の修養と同時に他者へ貢献する」ということです。個人の修養を社会の貢献や政治へと発展させてゆくための、儒者にとっての基本的な教科書とされる「大学」からの出典です。

儒教といえば孔子。その基本理念は「仁」

「人を愛し、他者を思いやること」という意味で、それぞれ全ての人が仁を体現すれば社会に秩序が保たれると言うわけです。 私は別に儒教家でもなんでもないですが鍼灸院でありながら「仁塾」という学習塾のようなウチの治療院名もここから取っています。意図せずにエシカル運動に参加してしまっているのかもしれませんw

東洋医学は道教思想の影響も強く受けていますからエシカルとは全く同じというわけではないでしょう。自然(社会)「道」に逆らわず、一つになって生きていけば 不老長生 に近づく「無為自然」です。 世の中の決まった道理にしたがって生きると幸せ。という点では似てはいますがどちらかといえば道教は他者よりも自分のための考え方でしょうか。 

エシカルな考え方?

鍼灸師などの医療関係者の立場からすると、個人レベルなら治した人に感謝されてそれでお終いですが、 社会レベルで考えれば、病む人を治せばその人は今後も社会に貢献できる。間接的に社会の役に立っていると考えられます。 このような考え方をしていけばどのような仕事も社会貢献を無視しては成り立たないのでエシカルな一面があるといえないでしょうか?  するとエシカルなものとはそれ自体がどうこうというものでなく人の心持ちや考え方が重要で、その結果が経営方針や商品開発という形で現れたものだと言えます。

「仁」「エシカル」「倫理」「道徳」これらは鍼灸師、医療者としては絶対に必要なものと考えています。 また、一般の方にもこれが欠落してしまえばこの世は無法地帯と化すでしょう。 誰だって完璧に体現することはできないですが、いつの世も最低限の倫理観や道徳は必要です。 現代はいろいろな意味で乾ききった世の中ですから少し、他者のことも気遣ってエシカルな世の中にすると多くの人が生きやすくなると思いますがいかがでしょうか?

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