治った症例ばかりでは面白くありませんのでうまくいかなかったものも取り入れたいと思います。

どんな治療家も全ての患者を治してしまうなんて奇跡は起こせません。 治療が上手くいった裏には失敗もあるものです。 経験と勉強を重ね、治せる確率を上げていく。これしかありません。

過去の反省と今後の戒めのために。そして私という人間を知って頂くためにもこれまでに診てきた患者さんの症例について色々と書き連ねて行きたいと思います。 もちろん、本人の特定は出来ないような内容でお送りしますので抽象的になる部分もあると思いますが、同じような症状にお悩みの方の一助になれば嬉しく思います。


私が鍼灸師になりたての頃、師匠が診ていた患者を定期的に担当させていただきました。 末期の膵臓がんで私の診た患者で初めて死亡された方となりました。 痛みを止めたり、ガンその物を治そうと狙ったりと様々な勉強をさせていただきました。他にも鍼灸師が患者に対してどのような接し方をすべきかなどを考えさせられたり、とても心に残った患者さんの1人でその後に続くがん患者の治療に大いに役立っていると他界されてしまったこの患者さんに報告したいと思います。