炭水化物が命を縮める

このような記事がランセットに掲載された論文であるようです。 かなり前からある説で糖質制限食のススメも盛んにされていますね。
 

「炭水化物の摂取量が多いほど死亡リスクが高まり、脂質の摂取が多いほど死亡率が低下する」という結果が出ています。

炭水化物を全体の46%ほど食べると総死亡率が4.1%。77%ほどにすると総死亡率が7.2%。炭水化物の摂取増加によって総死亡率が1.76倍も高くなっています。
脂質を全体の10%ほど食べると総死亡率は6.7%。35.3%にすると4.1%。その差は0.61倍死亡率は減っています。
加えて、脂を撮りすぎることによる心、血管系の病気の懸念も否定しています。
乳製品に含まれる飽和脂肪酸も脳卒中と逆相関しているとのことなので、この結果を鵜呑みにするならばまさに炭水化物を減らし、脂をとれば病気にならず長生きする可能性が高まると言うことになります。
 

果たして実際は…

このような論文は希望の結果になるようにバイアスがかかっていることが多いので発表をそのまま鵜呑みにはできませんが、現代人にとって糖質の摂りすぎが体にあまり良くないというのは恐らく確かなことでしょう。血糖値の急な変化や主食であるが故の食べる量の過剰が起こりやすく、お菓子などの嗜好品にも大量に含まれています。 今回の論文のように全体の77%も糖質を取っていればほかの栄養素が少なくなって当たり前ですからそのせいで病気が増えるとも考えられます。
 
脂が多いほど体に良いと言ってもこの研究では最大で食全体の35%ほどです。 多いほど良いという話を信じて、糖質と同じ全体の77%ほど脂を摂るという食事を続ければ間違いなく病気になるでしょう。結局は適正値というものがあってそれ以上は毒になるとも言えます。しかし、そのことには触れられていません。
 
現代人、特に先進国の人は体の栄養状態が良いですから、消化、吸収の良い糖は体にとってさほど重要でなく、急な血糖の変化を起こすために害が目立っているだけ。 脂は多くとっても吸収されずに便で捨てられているかもしれません。 栄養状態が悪い人であれば消化吸収しやすい糖の方が体にとって優しく、必要な栄養を速やかに取り入れられるため脂にくらべて良い結果が出ると思われます。

人は皆、別の生き物。

西洋医学は人類皆均一として研究することが多いですが、東洋医学は一人ひとり別々なものと考えます。 どちらが良いというものでもないでしょうが、現実的には必要な栄養も、体に優しい食べ物も人それぞれと考えるのが最も自然であると思いますがいかがでしょうか?
 

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