口臭に限らず、匂いの問題はとてもデリケートな上に本人はなかなか気付かず、他人は指摘しにくいという問題があります。体臭には口臭、腋臭、汗臭、頭臭、などがあり基本的にはどこから匂いが出ているか?で名前が違っています。

エチケットに関する部分だけで考えれば対処するかどうかは本人次第ということにもなりますが、体から出る匂いが健康状態を表していることもあり注意が必要です。 病気の時の特有の匂いとして蓄膿の膿臭、便秘などでの便臭、糖尿病のアセトン臭、胃がんなどでの硫黄臭など…。 虫歯や歯肉炎での膿臭、腐臭もあります。

生理的な匂いとしては老化による加齢臭、思春期に起こるホルモン変化による体臭、生後間もない赤ちゃんの匂いなどがあり、これらは正常なものであるので病ではありませんが、一定の域を超えてあまりにきつい匂いだとやはり病であると捉えます。東洋医学にも診断法の一つとして聞診というものがあり、これは体の音を聞き、匂いを嗅いで病を見つける診断法です。 

さて、全ての匂いには何らかの原因があるので先ずはその原因を取り去ることが第一で唯一の治療です。 特に、病気に寄る匂いが出てる場合はかなり病状が進行している場合が多く、なるべく早くに解決することが望まれます。 このような時に臭いを予防する商品やごまかすための香水などに頼っている場合ではありません。これらは何の解決にもならないばかりでなく、その商品の匂いと体臭とが混じって何とも言えない不快な匂いを作り出している事があります。 また、こういった商品の使用は本来の匂いがわからなくなることで診断に狂いが生じることもあります。 病院や治療院に行く場合は基本的に匂いの出るもの。匂いを消すものを使用してはいけません。お化粧も同じです。

 

今回は体臭の中の口臭についてのお話です。

口臭を起こす最も多い原因は虫歯、歯周病が起こす膿臭ではないでしょうか? 舌苔が悪者になることもありますが、基本的に舌苔は体調で増減し、その質も変化しますのでいくら舌の上を掃除してもその場限りであまり意味がありません。 無理に剥がしていては舌の機能そのものを悪くしてしまう場合があります。舌苔を取るには先ず体調管理と東洋医学の治療です。

虫歯や歯肉炎については主に歯医者での治療が必須です。 特に虫歯は余程軽度なものでない限り、一度発生すると自然に治りません。 良くて現状維持。進行が当たり前の病気です。 大切な歯を失わないようにするためにも一刻も早く歯科医にかかり無くすべきです。

歯肉炎は自分に関係ないと思っている方が多いのですが、非常に多くの人が患っています。もちろん、そのような方は軽度なので気づかないことも多いですが、悪化すると膿んで口臭の素になるだけでなく循環器疾患の確率が上がったり、胎児に影響が出たり、その他の病気や体調不良とも大きな関わりがあるとさえ言われています。

虫歯と歯肉炎は関連性もあり、そのどちらもが歯磨きで大きな予防効果を得られるものです。簡単に自分でできることなので必ず行ってください。

 

別の原因に口内以外の体内から発生する口臭があります。 便秘時に起こす便臭。消化不良の時に起こす腐臭などですが、現代西洋医学的にはこれらは否定的な意見もあるようです。 しかし、現実には臭いを出す方が相当数おられるので何らかの経路で口に臭いが上ってきているとしか思えません。

東洋医学でも匂いに対する治療は行われていて、これらは虫歯以外の原因からくるものです。 東洋医学の虫歯治療は基本的に「痛み止め」であり、根治療法は「抜歯」です。昔の野蛮な方法なので死人も出ています。こういった所は無難に西洋医学に頼りましょう。

それ以外の体調不良から来る臭いに関してはその原因を治療により取り去ることで治すことができます。原因により得手不得手がありますが、特に舌苔の根治療法に関して西洋医学は全く効果なしと考えられる事しか行っていないので東洋医学の独壇場でしょう。

臭いのケアも大切ですが、病気でさえないなら臭いに寛大な社会のほうが居心地が良いような気がします。だれもお花の匂いにはなれないし、無臭にもなれないのですから(笑)

 

 

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