湿度が低い場合

日本において乾燥状態の場合は気温が低いことが多く、冬をピークの時期とした春や秋となるでしょう。 そうするといわゆる「風邪」が主な病になります。 ただし、風邪という病気はタダの俗称で「急性上気道炎」というのが多くの場合の正しい病名になります。 実は昔から体調不良の多くは風邪と一括りで呼ばれていたので鼻水や咳やくしゃみが出ても、お腹を壊しても、頭が痛くても、体が重くても、原因不明で発熱しても何でもかんでも風邪と言っているのが通例です。 風邪の多くはウイルスに寄るものとされています。しかし、病院に行って風邪であっても抗生剤が出されるように(抗生剤はウイルスには無効)風邪症状のみではウイルスが主因なのか菌が主因なのかをきちんと判別する事は困難と言えます。 また、抗生剤には風邪に罹患中の菌に寄るさらなる感染を予防するという意味も含まれているとされます。効果の程は確かではないので国も風邪の場合に抗生剤を処方することに注意を呼びかけているようですが果たしてこの先はどうなることでしょうか。

乾燥はホコリの浮遊を起こしやすくしますが、それとともにあらゆる菌やウイルスなども空気中に巻き上げます。 その結果、人がそれらを吸引し易い環境となるために感染症「風邪」が増えます。

一応の確認ですが、菌もウイルスも自身の力で空気中を移動することはありません。乾燥により水分が減ると軽くなり、主に風の力で浮遊し移動するのです。また、菌はそれ自体が生きていますが乾燥状態ではあまり増殖しません。ウイルスは生き物と物質の中間のようなもので生き物の細胞に寄生して初めて活動します。なので長期間空気中に浮いているものはよほど大量に吸い込まない限り、免疫が正常な生物に対してどちらもほぼ無害です。

乾燥環境で原因となる菌やウイルスの空気中への浮遊量が増えるというのは病になる一つの原因ですが、さらに大きな原因は粘膜の乾燥です。  体の空気に触れるあらゆる部位は一定の潤いと強度を持っています。乾燥した環境はそれらの潤いを飛ばし表面の免疫を弱らせて感染を起こしやすくしてしまいます。特に角質層に守られていない粘膜部は分泌物が一番の防御壁になっているので乾燥すると外部環境に対して無防備になってしまいますから菌やウイルスの多くは乾燥した粘膜から感染する事が増えるのです。

すると、病を避けるには粘膜の乾燥を予防することが重要になります。加湿器を使う。マスクをするなどは誰でも直ぐにできる予防と言えます。 さらには他の要因での粘膜の乾燥を起こさない必要も出てきます。 炎症性の病が有れば治さないといけないし、自律神経系やホルモンバランスの乱れなどにより分泌物の量や働きが正常でない場合はそれを正します。 これらはありとあらゆる要因が重なるために一概に◯◯をすれば良いとは言えません。 

昔から「風邪は万病の元」と呼ばれるように風邪の関わる病は多くの要因のもとにあらゆる病を起こすのです。

 

つづく…

 

 

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