菌類などの単純な生物が主に行う嫌気呼吸の一つ。硫黄呼吸が高等生物である人間様でも必須のエネルギー発生機構だという研究結果が出てきました。 もともと人間にも解糖系というグルコースからの嫌気系エネルギー発生機構が見つかっていましたが人体にはさらに別の発電経路があったということになります。
これは…近い将来にサプリメントや映画、マンガなどのネタにされそうな予感です(笑)
詳しい内容が発表されていないのでわからないことも多いですが、酸素を使ったものに比べてエネルギー発生量はさほど多くない筈です。人が長い年月をかけて酸素呼吸を主なものにして進化したのは間違いのない事実で、これは人体という多くの細胞の集まりを維持するには酸素を使ってエネルギーを発生させるのが最も効率的だったということの証でしょう。 なので、恐らくは臓器器官に酸素や糖の不足が起こった時の補助機関として働くのがメインの役割なのではないでしょうか? そうすると硫黄以外のマンガンや硝酸呼吸なんて他の嫌気呼吸もちゃんと行われているのかもしれません。 硫黄などのミネラルなら体中にある蛋白質に蓄えられますからいざという時も安心です。
酸素呼吸に不具合がある人のエネルギー発生源としてすぐに代替できるものではないはずですが、ちょっと期待してしまいます。 研究が進めば酸素がない状態でも息苦しくない!という現象が実現するかもしれない…?!その時に蛋白質を短時間で一気に分解すると急速に痩せてしぼんだりミイラ化したりするのだろうか?(笑)
※ここで言う呼吸とは一般的に肺を使って行う「息を吸って吐いて」ではなく細胞単位でエネルギーを作るために行うものです。