国立成育医療研究センターなどチームはIgEが体内に増える前に、胎児や新生児の時期にだけ出現し、IgEを生産する特殊な免疫細胞「mIgE陽性B細胞」に着目。その表面に現れるIgEに、人工的に作った抗体(抗IgE抗体)を結合させると、細胞自身が自殺する特性を利用した。
これにより、mIgE陽性B細胞を除去しておけば、花粉などの原因物質に触れてもアレルギーを引き起こすIgEが作られない。このため、生涯にわたってアレルギー反応が起きない。
なんだか難しい事を言っていますが、これは出生前後に処置すると、アレルギーの原因となっているIgE抗体を作り出さない人類を作成できる可能性があるということです。 今はまだマウスでの実験ですが非常に有効な方法であるとのこと。 それはそうですよね。原因が取れてしまうのですから。
この技術はちょっと怖いかも…
IgE抗体はアレルギーの症状だけでなく、寄生虫感染などでも働きます。 現代日本ではあまり意識しない寄生虫感染ですが、もし
IgE抗体がまったくない人類が生まれたら、それはそれで非常に危険だと言わざるを得ません。 胎児や小児の時は問題は少ないかも知れませんが、大人になって海外旅行に行き寄生虫がいるようなものを食べてしまった時。 山や海でダニやシラミに感染された時などに無防備です。 吸い込んだ花粉などを体内で適切に処理できなくなる可能性もあります。 その結果がどうなるかは未知です。 アレルギーは起こらないが、侵入してきた異物が起こす「何らかの反応」で命が脅かされるかもしれません。
このように、もともと備わっている免疫を消してしまうのは非常に危険な臭いがします。 アレルギーの酷い大人が自分の意志で行う治療ならどんなリスクがあっても自己責任ですが、生まれたてや生まれる前の赤ちゃんに親のエゴ?でこのような一生に関わる処置を行うというのは人権問題にもなりそうな予感です。
そう考えるとIgE抗体は無くしてしまうのではなく、数を減少させる方が良いはずです。 薬の量を調節するなどして上手く数を調節できないものでしょうか?