高齢者でも脳細胞は増え続けるかも?という結果がCell Stem Cellに掲載されたようです。
これまでの研究はマウスやサルの脳細胞に関しては老化すると脳細胞数は増えないという結果が出ていましたが、人はそうではないという可能性がでてきました。 これは14歳~79歳で急死してしまった健康な男女の海馬を解剖した結果、高齢者と若者の脳では中間型の前駆細胞と未熟な神経細胞がほぼ同数見つかったほか、海馬の容量に差がなかったということから導かれた結果です。
ただし、高齢者の脳は血管新生が少ないこと、海馬の一部では静止期の前駆細胞プールが小さいことも解っています。
現実的な側面から考えても
老化によって何らかの劣化が起こるのは間違いがありません。未熟な細胞が成熟するとは限りませんし、老化によって成熟しなくなる可能性は高いと思われます。
結局は、未だ未知の領域であり結果は出ませんが、脳の老化を抑制するための努力は無駄ではないと考えられます。 知的活動、肉体活動、社会参加、規則正しい生活など、いわゆる生活習慣を正し、活動的に生活することが、脳細胞にも良い結果をもたらすでしょうとしか言えないのですね…。
アルツハイマーとの関連も解っていませんが、この脳細胞の増加や減少の仕組みが解明されれば治療法が見つかるかもしれませんね。