うつ病や慢性疼痛はMRIの中に入るだけで治療できる
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t285/202104/569924.html
このタイトルを見た時、殆どの人はMRIに入れば治る!と考えてしまうのでは無いでしょうか?ところが…そんな美味しい話ではなかったようです。
考えてみればMRIで治療ができるのならそれは磁気で治療しているということであり、磁力で病気が治るのか?という問題になってしまいます。そんなわけがないと思いながら記事を読むとやっぱり違っていました。
MRIで治療とは
正体はFMRIを使って脳内の血流動態を確認しながら良い状態の時を患者を自身に認識させて条件づけしようというもの…。
簡単にすると、MRIで脳の血流を見ながら、その状態に応じて良い状態の時に「今いいよー」悪いときに「今は良くないよー」と言ってその感覚を患者に覚えさせるってこと。 良いときには何らかのご褒美もあげたりして…。なんて単純な(笑)
「ニューロフィードバック法」
こういったものをニューロフィードバック法といって精神疾患や慢性疼痛の治療に応用する動きが広がっているようです。 「ニューロフィードバック法は脳の活動を客観視した上で、より良い脳活動へと導く新しい方法と言える」と記事中にはありますが、要するに認知行動療法の一つと言えます。
効果があるのか…は今のところなんとも言えませんが、研究が進んでいるということはそれなりの成果が見込まれているのでしょう。しかし、高額な器械、専門的な人を使いますからそれにかかるコストや、患者は長時間強い磁力に晒させるということなどを考えても正直余り上手い方法とは思えません。これまでの認知行動療法との効果の差がコストに見合っているのか?はこの先、大きな問題になると思います。
なんにしてもMRIに入れば自動的に治るというものではなく、魔法のようにみるみる良くなるというものではないことは確かです。
鍼灸による治療
慢性疼痛は言わずもがな、鬱などの精神疾患も鍼灸では診ています。こちらもただ寝ていれば治るというものではないですが、少なくとも薬物や認知行動療法とは違ったアプローチが出来る治療法です。
効果? ちゃんとあります。現代医学よりも長い数百年、数千年も前から受け継がれている治療法ですから。
但し、薬物や認知行動療法などを行った人なら分かるでしょうが、どんな治療法も確実な効果が出るなどとは言えません。患者と治療者の努力と工夫。忍耐が必要なものであることは確かです。 慢性病とはそう簡単に治らないし、治せるものでも有りません。 特に鍼灸は術なので施術者のウデに大きく左右されます。西洋医学のようにどこに行っても同じ治療、同じ効果というわけにはいきません。 よって、貴方が信用して長期間お付き合いできる治療者を見つけることが大切です。