Wikipediaより
デトックス(detox)は、体内に溜まった有害な毒物を排出させることである。この呼び名はdetoxification(解毒、げどく)の短縮形である。体内から毒素や老廃物を取り除くことである。
薬物中毒では解毒剤が使われる。薬物依存症では薬物を身体から抜いていく治療を解毒(detoxification)と呼ぶ。生活上、体内に人体に悪影響を及ぼす化学物質(重金属や合成化合物、有害な薬物)が蓄積されるとされ、これを排出させようと様々に言われているが、英国国民保健サービス(NHS)は2009にその必要はないと広報した。
デトックス
英国国民保健サービス(NHS)は2009にその必要はないと広報した。と、いきなり否定されています(笑) 溜まっても平気だと言っているのか? ほっといても出るよといっているのかはわかりません。
どちらにしても、これをそのまま鵜呑みにしては話が続かないので少し考えてみましょう。
英国国民保健サービスの論では排出の必要性はないとなっていますが、蓄積しないとは言っていません。 近年問題のマイクロプラスチックが人の便からも発見されたことからも解るように、この世の理である食物連鎖には人間も含まれているので体内に何らかの物質が蓄積する可能性は否定できません。 蓄積しているだろうという証拠は他にもあります。 イタイイタイ病や水俣病などの公害病や農薬散布による一定の有害物質への暴露。覚せい剤の使用などにより、人の髪の毛やその他に暴露した物質が含まれていることはよくあります。 体から生えてきた髪の毛に有害物質が含まれているということは体内にその物質があったとの証拠となりますし、もちろん髪が生えることによってその有害物質は体外に捨てられています。
ウイルソン病の原因は体内に銅が蓄積することであると言われています。この病気は常染色体劣性遺伝であるもので胆汁中への銅排泄障害による先天性銅過剰症です。健常者には発生しないとされますが、排泄能力になんらかの問題が有ると体内に蓄積する可能性があることだけはわかります。
これら2つから言えることは有害物質を大量に取り込み、その排泄が上手くいかないと体に蓄積する可能性が十分にあるだろうということです。
有毒物質の排泄
有毒物質といってもいろいろなので一概には言えませんが、排出先はほぼ決まっています。 それは便と尿。 その他に汗、毛、呼気などです。排泄の割合としては便と尿だけで99%行われていると考えていいでしょう。 特に便は非常に大きな役割を果たします。 そのため、デトックスしようと考えた場合に、便秘しているなんてのはもっての外ということになります。 便秘を起こしている人は非常に多く存在し、昔に比べて随分と増加しているという統計が有るそうです。 これはガンなどの発生率増加と関連している可能性もあります。
次に尿ですが、これはデトックスで長期的な健康維持というよりも、異常がある場合にはもっと短期的な問題を起こします。 尿が止まる。または極端に少ない。腎臓の濾過能力が低下している。などの症状が有れば命に関わります。 昔ならともかく、現代なら迷わず病院に行くべきで鍼灸を使うなら病院に行きながらだと効果も確かめられて効率的です。
さて、世の中にはデトックスを謳っている様々なものがありますが、大きな効果が有るものは便か尿を出すタイプのものとなります。 それ以外のものは例え効果があったとしてもコストパフォーマンスがとっても悪いでしょう。
出てればいいのか?
ここでは最も効率の良い便についてとしましょう。
先ずは出ていないと話になりません。 そのため、便秘することはデトックスを考えるに於いて最も避けるべきものです。 ウィルソン病のように有害物質を排泄する機能に問題が有れば、便が出ていても有害物質は蓄積します。 体内の解毒を担っていて胆汁を作る肝臓機能が衰えても同様でしょう。 肝臓へ集まる静脈の流れ、その前段階である動脈の流れも重要です。 どこかで滞る事があればその場で蓄積しているかも知れません。 つまり、デトックスを考えるためには便秘しないことは最低条件であって他にも沢山の治療ポイントが存在するのです。 それを全て網羅し、一発で治せる魔法のような治療は存在しません。 そのため、特定の手法でデトックスを謳う何かが有れば、効くかもね?程度に考えておいたほうが良いでしょう。
西洋医学だろうと東洋医学だろうと身体を診て、考え、治療して、結果を確かめる。 当たり前ですがこれしか無いのです。
デトックスする意味
もしも既に発病していれば治療になりますが大概は病気の予防です。 対象は各種生活習慣病の全てと言っていいでしょう。 ガン、結石、脳卒中、糖尿病、アレルギー、不妊、月経異常、便秘…など多岐にわたります。
効果? 今、病気になっていなければ直ぐに分かるものではありません。 数カ月後、数年後、数十年後にデトックスが上手く言っていたかどうかが解るのです。 ただし、その間も健康で快適な生活ができていることでしょう。 無病息災が最大の効果というわけです。
未病治ということで東洋医学、鍼灸と同じですね。 鍼灸でも便秘の予防、治療はとても大切です。