誰だか知らないがよく言った(笑)

漢方、鍼灸は医であるので当然、治療により病んだ人を治します。 しかし、どんなにうまく治しても誰も何も気づかなくても病む前と同じに戻すことは絶対にできません。全ての生物は刻一刻と変化し、老いて死へと向かっていますから。 どんなに軽い体調不良でも「病んだ」ということ自体が無駄に生命力を浪費して死へ向かって進んだという証拠でもあります。

病気を見つけ治す。早期発見、早期治療、早期改善などは良きことですが、どれも既に病気があることが前提になっています。 しかし皆、本来の望みは病気にならないことの筈です。ならば病気にならないように健康なうちに予防するのが最善ではないでしょうか?

鍼灸は病んだあとの治療だけでなく本当に病気になる前の体調不良や病の前兆を捉えて治すことに非常に役立ちます。鍼灸治療を続けることそのものが診断であり、治療であり、健康維持の実践的な取り組みとなり病気から遠ざかるのです。それは身体の衰えや死が早い段階で訪れる可能性を下げることに他なりません。 

私が鍼灸師になって一番良かったと思うことは、自分自身で行える健康管理、治療の知識と技術が大幅に増えたということです。

健康な心、身体は何物にも変えられない貴方だけの資本です。 健康とは投資対象であり、他のどのようなものへ投資するよりも確実で大きなリターンを得られるものです。 いつ始めても遅いということはなく、より早い段階で投資し始めれば複利効果で大きな結果が得られるというのも他の投資と同じです。 健康であればこそ、充実した時間や楽しい時間を過ごすことができ、仕事も続けられるのは当然です。

健康の大切さ。それは病んだ人にしか解りません。 人の後悔を見てきている私自身ですら本当の意味で理解するのは自分が病んだときでしょう。人とはそれほどまでに刹那的なものです。 しかし、この事に気づいているかどうかは今後の人生に大きな影響を及ぼすことでしょう。

~未病治~ 西洋医学には乏しい概念ですが、全ての人がこの事に早く気づいて健康で楽しい人生を送ることができるようにと願わずにはいられません。

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