悪魔の証明というのをご存知でしょうか? 

これは、ある事実や現象が「全くない」ことを証明することのように非常に困難な命題を証明することです。 そしてこれに当てはまるものは健康業界に非常に多く存在します。政治家が国会で口走ったことで一時期流行り?ました。

健康に関わる道具やサプリメントなどはどんなに怪しいものであっても「効果がない」ことを証明するのは現実には不可能と言えるくらい難しいです。

薬も手術も鍼灸も気功も占いも… 偶然だろうが、科学的根拠があろうが無かろうが、とにかく効果があることはなんとでも証明できます。 現象が実際に起こっているわけですから。

しかし、現象が起こらないことを証明するにはありとあらゆる可能性を確かめ、検証しなければなりません。 現実には証明するのはまず不可能なのです。

これに付け込んで多くの企業が健康関連の商品を開発しています。 科学的、医学的に少しでも新商品のネタに使えそうな論文でも出てくればしめたもの。 その論文の検証などせずに自分に都合よく使って商品の効果効能の裏付けとします。 あえて商品名は出しませんが、TVショッピングや身の周りにある健康器具、サプリメントを見渡せばこのような物はすぐに見つかります。 

根拠とした論文自体が全く価値の無いものである可能性は大いにあります。するとそれに基づいた商品も全く効果は無いはずです。  例え論文が素晴らしいものだったとしても商品にその通りの効果があるとは限りません。実際には機能的、環境的、条件的…色々な問題から寧ろ謳っているほどの効果は無いことのほうが圧倒的に多いです。 

しかし、何の効果もない商品でも人によって効果が出てしまうことがあります。 プラセボやノセボと言われる現象や、その商品以外のあらゆる要因で何らかの現象が出てそれを商品の効果と思い込むこともあります。 これらを商品の効果ではないと証明することが非常に難しい。

こういった商品、詐欺ではないんです…。購入者も納得して買ってますし。 しかし、販売元は確信犯である事も多いのでこの場合は悪質です。 

あまりに高額だったり、本気で効果なしなど悪質な場合は消費者生活センターなどに苦情が行き、国がしかるべき機関に依頼して検証したりもします。 最近であれば水素水は全くの無効と消費者庁が発表しました。

 

このような商品はMLNで心無い人間の欲望の糧になっていたりTVなどで繰り返し宣伝されるため、すぐに信じる人が出てきてブームにすらなったりします。医療者の中にも宣伝文句に使われる理論を信じ込んでいる人が沢山いますし、本当に困ったものです。

この記事を書いていたらこんなものを見つけました(笑)

「がん治った」とうそで勧誘=健康食品会社に停止命令―売上高430億円・消費者庁

少しでもそれっぽい理論が有れば何でもかんでも効果があると謳い商品にする。ここまでいい加減なのは健康業界くらいしかないのではないでしょうか?┐(´д`)┌ヤレヤレ

 

 

 

 

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