暑すぎる場合

人間が暮らすための適温を過ぎて暑すぎる場合、人の体は過度な熱の産生を抑え、体毛や脂肪を薄くしていきます。更には血管を拡張させて汗により体温を下げて健康でいられる体温を維持しようと働きます。 それでも気温が高いと体温を捨てきれずにどんどん熱は体に溜まっていきます。体温が42度を超えるような場合は生命の危険も出てきますので体は排熱を文字通り一生懸命に行います。

夏の病気の代表は熱中症でしょうか。 気温の上昇により体の排熱量が不足して、熱が体内に籠もると体温が異常に高まり起こります。この場合、体温が高くなって免疫が上がる!!なんて悠長なことを言っている場合ではなく、人間の正常生理がまともに行われない環境になっていきます。 熱が高まりすぎて脳や内臓器などに機能障害が起こったり、不可逆な障害を受ければ最悪は死に至ることもあります。

とはいえ、高温環境下におかれている全ての人が一度に熱中症になるわけではありません。また、気温が高くなくても起こす人は起こします。 Wikipediaによると熱中症予防の温度は以外にも低い時から注意するように促されています。 つまりは気温が高いと熱中症になる可能性が高くなることは間違いないが、それ以上に個人の熱に対する耐性=排熱システムの優劣が発病するかどうかのカギになっているということです。 体力のない人、体調の悪い人などは熱を体外に捨てることができずに簡単に熱中症になるのです。 高齢者がエアコンのある室内でも発症すると言うのに高校球児は真夏の炎天下で野球をしてもおこさないなんてのはその代表例といえます。

夏は植物の生育が早く、多くの生物(特に変温動物)も活動する季節です。 結果、動くため育つための水、食料も必要でその需要に見合った量が確保できる季節です。

対して人を始めとする恒温動物は暑さに対しても体温を一定に保つための処理を行うため、入ってきた余分な熱を捨てる必要があり、その作業の結果が発汗です。

夏の健康法は体内に熱を貯めないことです。そのためには先ず汗をかくこと。汗をかくということは体内の熱を外界に捨てているということであり、そのための仕組みが上手く働いているという事です。 健康を維持しようとするならば熱中症になるからずっと涼しい屋内にいてアイスを食べている…などと言っていてはいけないということです。

 

つづく…