鍼灸は紀元前より漢方薬と並び漢方(中国医学)の2大治療として存在していました。 それぞれに特徴がありますが、その考え方は共通しています。

現代日本において多くの食料や西洋薬、西洋型漢方薬が簡単に手に入る時代となり高価な漢方生薬を直接購入して、そのときに応じて使い分けるという面倒な使い方は殆どされなくなってしまいました。 鍼灸においても「○○治療」というような画一的な手法を行う場合が多く、マニュアル化されてしまっています。

既成品を使いマニュアルに沿って、同じ薬であれば誰に対しても特定の物を定量。 同じ症状であれば誰に対しても同じツボ。

これでは漢方を使った西洋医学を行っているに過ぎません。 効く人には効くが、効かない人には効かないという西洋医学と全く同じ問題を抱えてしまいます。 一種類の刺激が誰にでも効き、同じ効果が現れる。そんな都合の良いものはこの世にありません。

漢方薬、鍼灸は均一の手法を使い、効いた。効かないの統計学的な博打を行うものではないのです。 一定の理論のもと、個人に合わせ、その場の体調や状態に合わせて薬の種類や量を変え、ツボや刺激を変えて「効かせる」ものです。 

 

どうやったら効くのか?を考えて理論化したのが漢方です。無論、それでも全ての人に確実な効果が上がるとは限りません。 しかし、理論があるということは応用ができるということです。 例え漢方でも応用のない治療はその場限りのただの運試しと変わりません。

そういった意味で、漢方は人事をつくすことのできる治療法なのです。