アレルギー体質 アトピー体質 虚弱体質 特異体質 日本人の体質 風邪を引きやすい体質 肩こり体質… 他にもたくさんの使われ方をします。 多くはあまりいい意味では使われません。 そこでこういった体質を改善したいという話が出てくるわけですが、体質とは一体何でしょう?

体質を大きくわけると①生まれながらのものと②生活の質によって得た体質とに別れます。

 

①生まれながらの体質

先天性と言われるものです。様々な病気がありますが、病気ではなくても体の素質として父母から受け継いだもの。または母の体内で作られた体質などがあります。 多くの人は体質というのはこの先天性のものだと思っているようです。

上記のように実際には遺伝によるものと母親の体内でできた体質があり、胎児の段階で完成する体質は母親の生活習慣に大きく依存します。これは生まれる前の体質ではありながら、本質的には②のものと同じと考えられます。 もちろん、純粋な遺伝によりできた体質は本当の意味での先天性の体質となり、基本的に一生変わらずにその人のベースとなり続けます。 しかし、この場合でもその体質をわかりにくくしたり、出にくくしたりということはその後の生活習慣で可能です。

 

②生活によって得た体質

日々の生活を積み重ねることによって変化した体質です。全ての人は必ず成長過程において体質が変わります。 その変化を上手く行えるか? 良い方向に行えるか?はこれまでの生き方、生活習慣である程度決定づけられます。 成長期、青年期、更年期、老年期などと区切れば、人には良くも悪くも体調の変化が出やすい節目があり、この頃合いを上手く乗り切ることが健康の維持に繋がります。 あらゆる養生法の目的はここにあり、如何に上手く体質を変えるか? 如何に良い方向に変えて無病息災、天寿を全うをするか?を日々努力するのです。  

一般的に体質改善と呼ばれるものは主にこの2つを変えることを指していて、健康上の不都合がある場合に人為的に変革を起こそうと言うものであると思います。

 

普通は生まれながらの素質の上に生活によって変化を受ける。

生まれながらの素質に加え、生活の癖が一定以上続くとその癖で体質が作られます。 これは衣食住全てにおいて関わることであり、更には精神状態や大きな病などの強い体調変化によっても変化します。

当然、強く急な変化を起こす場合には一時的な病気としても捉えることができるでしょうし、変化の過程が病気として現れたとも考えられます。 治療の方法や目的がこれらによって変わることはありえますが、なにかしらの症状が出ているときには誰だってその症状を抑え病を治すことを第一に考えますから、殆どの場合はこの時期に体質の改善を考えることはありません。 そのため、急性期が過ぎて一見治ったように、落ち着いたように見えてからが、体質改善の本番となります。 つまり、症状が出ていない時、少ない時に治療をすることで体質を変えて起きてしまった病の本質を取り除こうとすることが初めてできるのです。

 

体質とは? 体質改善とは?

生きていくために体がバランスをとっているものであると言えます。 すべての生命には寿命があり、老化は病の一番の原因です。そのため、生き物の体は基本的に病へ向かって突き進んでいます。 生活によって与えられ蓄積した負荷がすぐに病にならないように。体が壊れないように。即ち死に近づかないように調節し、その人なりのバランスをとっているのが体質の一つの役割であり、そのバランスを強く修正している様が病気です。

体質によって起こる病はその体質を変えることで治すことができます。 それは、生命体が生きようとする形の表れであるため、その形を変えることでしか体質による病を治すことはできません。 病を治せば体質が変わるのではなく、体質を変えるから病が治るのです。 

体質の変わる周期は皆さんのイメージ通り長いものなので、ほぼすべての場合において長期計画をもって行います。  計画的、またはその時の体調に応じて体に適切な治療、刺激を与え、誘導したい側に向かうように生活を変え、体調を整え、病を抑えて、一進一退しながら少しずつ変わるものです。 患者と治療者の協力が有れば成果は出やすいでしょうし、どちらかが不義理を行えば良い結果をみることが難しくなります。

 

◯◯体質なんて区別に意味はない

こう考えていくと、冒頭に出たアレルギー体質 アトピー体質 虚弱体質 特異体質 日本人の体質 風邪を引きやすい体質などという区分はほとんど意味がありません。 区別することによって理解しやすく、イメージも湧き、一定の大きな治療方針はたつのかもしれませんがそれは一般の人に向けてのこと。 実際の治療ではそれにとらわれてばかりでは治りませんから、もっと細かな体調の変化に合わせて治療を進めます。 例えば、アトピー体質だからと言って年中同じ治療方針、同じ養生では絶対に治りません。 これはアトピーという病の季節や体調、心理状態などによる日々の変化の速さ。 そのための病の治りにくさを考えた場合に納得して頂けるのでは無いでしょうか? 

体質による病は病名ごとに区別したところでそれ以上に千差万別。状態も変化し続けるため、当然治療法もその時に合ったものにしないと効果は出ません。この流動的な状態に対する治療は確立されたものではなく、知識と経験、技量による裁量での治療が最も効果的です。 というよりもこれしかないのです。

 

体質を上手く変えられない人が増えている?

生きていく上で絶対に必要な体質の変革。誰でも当たり前に起こるものですが、これがうまくいかない人は何らかの健康障害、病となります。 現代人にアレルギーが増えたり、アトピーのように昔なら大人になれば自然に治っていた病気が成人しても治らなかったり、更年期障害が所謂「更年期」というお年頃以外で出たり…。 大凡、生活習慣と呼ばれるものや、ガンなども含めた難治性と呼ばれるもの。 こういったものは比較的短期的なスパンでの体質、体調変換が上手くいっていないものと考えられます。 特徴として、このようなものは根本治療はほぼ無く、対処療法ばかりとなり、医療による体への負担や適切な治療、養生により今の病をもった体調、命を維持している体質のバランスを極端に保てなくなると治るか(奇跡的!と言われることも)、死ぬかのどちらかになるのです。

昔の人は季節に合わせた養生、年齢に合わせた養生、気候に合わせた養生。 更には、自然に背かない医療、生き方。このような知恵で身を守っていたと考えられます。当然、現代の医療と比べればその効果も精度も低いものですから、間違いがあれば即ち病み、死に直結します。  現代はあらゆる科学文明の恩恵で得た自然の摂理に逆らった生き方が人の生き物としての変革する力を惑わせているのかもしれません。その代わり、治療や養生を間違えても、現代医学の力で死からは遠ざかっていられます。

 

現代に生きる我々は古今の医療のいいとこ取りをすることができる恵まれた環境にいます。 西洋医学と東洋医学。どちらも好き嫌いせずに学べば、そして実践すればきっと貴方やご家族の人生にとっての福音となるはずです。

 

 

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